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報告:外国人向けに避難所、給水、ライフラインの状況をSNS発信 [通信原稿]

 熊本地震を受け、菊池市在住の米国人で外国語指導助手(ALT)のサラ・ブラウンさん(27)は、会員制交流サイト(SNS)で外国人向けの情報を英語で発信し続けた。避難所、給水、ライフラインの状況…。災害時に孤立しがちな外国人の支えになろうと不眠不休で書き込んだ。

 その奮闘が評価され、熊本県を訪れた米国のキャロライン・ケネディ駐日大使から感謝状が贈られた。ブラウンさんは「クマモトの復興も発信していきたい」と誓う。

 南部ルイジアナ州出身のブラウンさんは、ALT歴5年目。4月14日の前震時、震度4を観測した菊池市の自宅にいた。「益城町 震度7」。テレビの速報に衝撃を受け、来日間もないころ、病気にかかったときの不安がよぎった。「日本語を十分に理解できず、不安な思いをしている仲間たちがいるのでは」

 自治体のホームページに満足な英語情報の提供はなく、ブラウンさんは自ら翻訳して、SNSのフェイスブックで熊本在住の外国人が情報交換するページに投稿した。16日の本震後は交通機関の情報も含め数分おきに発信。仲間とも手分けした書き込みは1日100件に及び、4千~5千人が閲覧した内容もあった。

「ボランティアをするには」「熊本に寄付したい」。反響のほか、米国在住の日系人から「親類の安否が分からない」とメッセージが届き、避難所に電話して確認したこともあったという。

 ブラウンさんの頑張りは、福岡市の米総領事館を通じてケネディ大使の耳に入り、4月29日に大使が熊本市を訪れた際に「あなたの貢献は米国民全ての励み」とたたえられた。

 ブラウンさんは「災害時、行政は多言語による情報発信を強化すべきだ」と指摘。「これからは復興の様子や、訪日客向けの観光地情報も発信したい」と決意を新たにしていた。

=2016/05/09付 西日本新聞朝刊=


タグ:熊本地震
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