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5月例会報告「『困らせる人は困っている人』を思い出させてくれた!」 [例会報告]

今回の深久レポートの評価点として、参加者から大きく3つ出された。

 一つ目は、これまでの学校教育で傷ついてきたそれぞれの生徒達が、クラスでやってみたいことや、学校、教師への要望を出せている点。
 二つ目は、学級通信の効果。
 三つ目は、「困らせる人は困っている人」を改めて思い起させた点である。
 
 一つ目の、学校、教師への要望は主に授業改善の要望であったが、その要望が出せたのは、トランプゲームでの罰ゲームや「たこ焼き食べながらの『クラス会議』」など、遊びを通じて合意形成の下地を作ってきたことが大きかったとの意見が出された。
 
 二つ目の学級通信では、まず、1年ぶりに入学してきた生徒(昨年度は入学者0)や役員になってくれた保護者等への「ありがとうございます」の言葉が溢れていた。
 また、日常の学校生活の中で、生徒の頑張っている点を生徒の名前を挙げて積極的に評価していることが、生徒達をサポートしていきたいというレポーターの思いを、通信を読む者に伝えているという評価だった。
 
 三つ目は、「困らせる人は困っている人」で、私が一番ハッとした言葉だ。
 これは、授業中の立歩きやわめき、スマフォ使用等をするBさんの行状についてクラス討議する場面で、レポーターが他の生徒に語り掛けた言葉だ。
 私はこの言葉は、問題行動の生徒を突き放すのでもなく、かと言って過剰に擁護するのでもない、客観的視点を持った言葉だと思った。
 この言葉により、クラスの生徒は、なぜBさんがそういう行動を取るのかを冷静に考え、「授業の内容に問題があり、分からないのを分かるようにするのが先生達の仕事だ」や「授業が簡単すぎてもいけない」などの意見が出されていく。
 またそうした話し合いをBさんが聞くことで、授業中のわめき等、本人自身が認識していなかった行為等をクラス内で共有できたそうだ。
 Bさんはこの話し合いで意見を求められて1分ほどの沈黙を続け、話し合いの結論は出ずに終わったが、この時、Bさんは、自身の客観化の端緒を得たのではないかと思う。
 
 クラスは、その後、教科担当への要望書を作成することになる。
 このように、大方の参加者が「素晴らしい実践だ」と唸ったのだが、今後のアドバイスとして、生徒達が要望書を出そうとしているその教師自身も授業で「困っている」と思われるので、職員全体への要望にした方が良いとの意見等が出された。
 
 現在進行形の深久実践、続きが楽しみである。

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