3月例会「授業開き・学級開きのノウハウ(2)」 [例会報告]
2.「仲間づくりと関係づくり~私のクラス開き~」(岩崎 和彦さん)
熊本農業高校で「定年まで担任をめざしたい」と力強く宣言されている岩崎さんの緻密でアクティブな実践を報告します。
「集団を構成する生徒同士のコミュニケ-ションつくり」のために入学式や始業式直後に実施している(1)学級開き資料、(2)他己紹介(生徒紹介)、(3)グループインタビュー、(4)集団遊びの4つを紹介されました。
(1)は、以前の学習会(『はじめての女子クラスを卒業させて』の実践)で細かく触れられましたので今回は簡単な説明のみでした(しかし、担任を持つ際に必ず配布する「所信表明」(指導方針を示すもの)は、私たちにも十分参考になるものだと思います)。
(2)は、「6~7人のグループを作らせ、そのグループ内 で自己紹介を行い、それをもとに他のグループに対してグループ内のだれかが、ある人の紹介を行う」というものです。例えば「私は福永信幸です。岩崎和彦さんを紹介します。岩崎さんは~な人です」→「私は福永信幸さんから紹介を受けた岩崎和彦です。簑田正一さんを紹介します。簑田さんは~な人です」 →「私は岩崎和彦さんから紹介を受けた簑田正一です…」というように必ず3回個人名が登場します。うまく紹介するためには、グループ内の自己紹介をよく聞く必要があります。
(3)は、「はじめて出会う人(クラスメートや教師)にグループでインタビューし、その人間像をグループでまとめ発表する」という企画です。
基本的には、最低2時間程度かかるそうです。まず「インタビューの目的」(相手のことをより良く理解し、同時に仲間同士の理解を深める等)をきちんと生徒に提示し、その後具体的なやり方を示します。
グループ内での自己紹介から始まり、「限られた時間で相手をよく知るためにはどのようなことをどのように聞けばよいか」をグループで相談します(作戦タイムⅠ)。
そして「第1回インタビュー」となります。インタビュー後、個人でまとめ(どのようなことがわかったか、どのように推測できるか、疑問点はないか、さらにどのどのような質問をすればよいか等)を行い、グループで次の質問の作戦を立てます(作戦タイムⅡ)。
そして「第2回インタビュー」を行った後、また個人でインタビューをした人の人間像をまとめます。さらにグループで各自のまとめを発表し、それらをもとに人間像を広用紙に整理します。
最後に、この実習で感じたことや気づいたことをグループで自由に話し合い、その話を発表し、他グループと共有します。
岩崎さんは「どんなことを聞けばよいかはあらかじめ準備しているが、すべて生徒に提示する必要はない。臨機応変に対応することが大事」と言われました。それは(3)の最後に記載された「注意」にもある「相手が答えにくいことやプライバシーの侵害になること」に十分留意しておられるのだと感じました。
(4)は、「見知らぬ同士が仲良くなる集団遊び」というテーマで、学習会参加者がホントに"参加"して楽しみました。
この集団ゲームを成功させるコツは「恥ずかしがらずにできる雰囲気をつくること」と「ルールをきちんと守ること」とのこと。全部で7種類のゲームを紹介されました。
『勝利のポーズ・讃えるポース』(ガッツポーズや片膝ついて両手ヒラヒラポーズ等をみんなでやる):「ノリが良ければ成功するが、うまくいかないときもある」
『後出しジャンケン』:後出しで勝つのは簡単だが、負けるのは結構難しい。
(競争でキング・クイーンを選ぶ):最高齢の簑田さんが勝利
『チクタクチクタクボーン』(だんだんとボーンの数を増やす)
『熊がでたぞ』:一種の伝言ゲーム。班単位で競争
『新聞乗り』:新聞の一面に3~4人で乗り、2班でジャンケン。負けた方は半分の面積になるので乗るのが大変
『知恵の輪』:7~8人で輪を作り、手を離さずに体を入れ替え「知恵の輪」状態になる。それを時間を決めて他グループが解ければ勝ちでは、集団での難しさや面白さを実感
『そーれ拍手』についてはメモがなく割愛します。申し訳ありません
(2)~(4)のすべての実践において岩崎さんのねらいの一つは「人間関係やコミュニケーション力を観察しリーダー候補を探しあてること」と聞きました(クラス役員決定の際、決定的に重要です)。「面白さ」の中に「教育的視点」を加えた岩崎実践のすばらしさを再認識した次第です。
熊本農業高校で「定年まで担任をめざしたい」と力強く宣言されている岩崎さんの緻密でアクティブな実践を報告します。
「集団を構成する生徒同士のコミュニケ-ションつくり」のために入学式や始業式直後に実施している(1)学級開き資料、(2)他己紹介(生徒紹介)、(3)グループインタビュー、(4)集団遊びの4つを紹介されました。
(1)は、以前の学習会(『はじめての女子クラスを卒業させて』の実践)で細かく触れられましたので今回は簡単な説明のみでした(しかし、担任を持つ際に必ず配布する「所信表明」(指導方針を示すもの)は、私たちにも十分参考になるものだと思います)。
(2)は、「6~7人のグループを作らせ、そのグループ内 で自己紹介を行い、それをもとに他のグループに対してグループ内のだれかが、ある人の紹介を行う」というものです。例えば「私は福永信幸です。岩崎和彦さんを紹介します。岩崎さんは~な人です」→「私は福永信幸さんから紹介を受けた岩崎和彦です。簑田正一さんを紹介します。簑田さんは~な人です」 →「私は岩崎和彦さんから紹介を受けた簑田正一です…」というように必ず3回個人名が登場します。うまく紹介するためには、グループ内の自己紹介をよく聞く必要があります。
(3)は、「はじめて出会う人(クラスメートや教師)にグループでインタビューし、その人間像をグループでまとめ発表する」という企画です。
基本的には、最低2時間程度かかるそうです。まず「インタビューの目的」(相手のことをより良く理解し、同時に仲間同士の理解を深める等)をきちんと生徒に提示し、その後具体的なやり方を示します。
グループ内での自己紹介から始まり、「限られた時間で相手をよく知るためにはどのようなことをどのように聞けばよいか」をグループで相談します(作戦タイムⅠ)。
そして「第1回インタビュー」となります。インタビュー後、個人でまとめ(どのようなことがわかったか、どのように推測できるか、疑問点はないか、さらにどのどのような質問をすればよいか等)を行い、グループで次の質問の作戦を立てます(作戦タイムⅡ)。
そして「第2回インタビュー」を行った後、また個人でインタビューをした人の人間像をまとめます。さらにグループで各自のまとめを発表し、それらをもとに人間像を広用紙に整理します。
最後に、この実習で感じたことや気づいたことをグループで自由に話し合い、その話を発表し、他グループと共有します。
岩崎さんは「どんなことを聞けばよいかはあらかじめ準備しているが、すべて生徒に提示する必要はない。臨機応変に対応することが大事」と言われました。それは(3)の最後に記載された「注意」にもある「相手が答えにくいことやプライバシーの侵害になること」に十分留意しておられるのだと感じました。
(4)は、「見知らぬ同士が仲良くなる集団遊び」というテーマで、学習会参加者がホントに"参加"して楽しみました。
この集団ゲームを成功させるコツは「恥ずかしがらずにできる雰囲気をつくること」と「ルールをきちんと守ること」とのこと。全部で7種類のゲームを紹介されました。
『勝利のポーズ・讃えるポース』(ガッツポーズや片膝ついて両手ヒラヒラポーズ等をみんなでやる):「ノリが良ければ成功するが、うまくいかないときもある」
『後出しジャンケン』:後出しで勝つのは簡単だが、負けるのは結構難しい。
(競争でキング・クイーンを選ぶ):最高齢の簑田さんが勝利
『チクタクチクタクボーン』(だんだんとボーンの数を増やす)
『熊がでたぞ』:一種の伝言ゲーム。班単位で競争
『新聞乗り』:新聞の一面に3~4人で乗り、2班でジャンケン。負けた方は半分の面積になるので乗るのが大変
『知恵の輪』:7~8人で輪を作り、手を離さずに体を入れ替え「知恵の輪」状態になる。それを時間を決めて他グループが解ければ勝ちでは、集団での難しさや面白さを実感
『そーれ拍手』についてはメモがなく割愛します。申し訳ありません
(2)~(4)のすべての実践において岩崎さんのねらいの一つは「人間関係やコミュニケーション力を観察しリーダー候補を探しあてること」と聞きました(クラス役員決定の際、決定的に重要です)。「面白さ」の中に「教育的視点」を加えた岩崎実践のすばらしさを再認識した次第です。
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