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大会報告「県大会で学んだこと」 [例会報告]

 NPO法人カタリバと益城町の教育委員会との連携においては、長期的・安定的な関わり方に学ぶ点が多くあった(とりあえず少人数で視察・「なんでもします」の姿勢・スキマ対応・ボランティアの受付業務を一手に引き受けなど)。財源的な部分での企業からの寄付の募り方には目からウロコの裏側まで知ることができた。

 被害の大きかった地区のある小学校の非常勤講師の方の話は、客観的な視座に立ったリアルな報告であった。「すべてのボランティアを受け入れよう」という学校の方針のもと「テレビの中でしか見られないスゴイ人」の訪問で毎日がイベント状態、ひと教室に山積みの行き場のない支援物資・・・その一方で職員の負担は?という問題提起。

 そんな中、熊日新聞の小多記者の方からの2つの補足発言がツボにはまった(学びが深まった)。
 ひとつは「受援力」という言葉。何でもかんでも支援をすべて受け入れるばかりでなく、今の自分たち(目の前の子どもたち)にとって本当にプラスになるか(もう少し後の方がいいか)、単発か長期的か、といったことを総合的に判断して「支援をどのように受け入れるか」を調整する力のこと。

 もうひとつは、M高校の生徒アンケートで「震災直後より数か月後に採ったアンケートの方が生徒の心理的状態が悪化している項目があった」という事実に絡んで、「一律に『語らせる』(もしくは思い出させないようにという意図で『語らせない』)というのはどうなのか。
 子どもによって語り出すタイミングは『まだら』であり、震災後数年経ってからやっとポツリポツリと語り出す子もいる。語れた子は安心で、語れない子はなんとか語れるようにせねばというのも何か違う」という指摘。

 大切なのは、いつでもどこでも語りたくなったときに語ることのできる環境づくりや、教師側のゆったりとした(近年問題視されている多忙感とは全く縁のない)姿勢ではないだろうか。

 学生の衛藤さん、Cさんのいう「後出しジャンケン」の実践が生まれ出てくる背景にもそのような〈人間らしさ〉を下地にしたゆったりした時間の中で生きている人たちが浮かんできた。

タグ:熊本地震
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